生成AIとデザインで写真を使う作業
AIが話題になりAdobeでも活用できる環境が整ってきています。これからも進化して使いやすくなっていくことを期待します。パッケージデザイン、グラフィックの現場で生成だけでなく解像度を上げるスーパー解像度など、実際デザインでどう活用しているのか、現段階での用途を紹介しようと思います。
Contents
Adobeの生成AIで実際活用していること
デザインで写真を使う場合の作業
私はパッケージで製品を扱うことが多いので撮影した製品画像を支給いただくか、自分で撮影することが多いのですが、製品に合ったシーンや角度に合った写真を探すのは結構大変です。今回、生成AIが使えることで1と2の作業がだいぶ減っています。
- ShutterstockやPixtaなどの有料のレンポジのサイトで探す
- FREEPIKなど無料素材のサイトから探す
- 自分で一眼レフで撮影する
- カメラマンに撮影依頼する
パッケージに使う製品周りの使用画像を生成
何もないところから背景もオブジェクトも生成できるのが、すごい。Photosnopの生成では印刷物に使いたい任意の解像度で作成できる。
画像の足りない背景部分を足して生成
よく使うのが足りない背景を継ぎ足してくれる、生成拡張。これはレンポジや無料素材の写真で左右や上下がもっと欲しいなと言う時、とても便利。(以下の画像はpixabayより)
画像のいらない部分を生成塗りつぶしで自然に加工
素材画像からのコレはいらないんだけど、、、ここに製品を合成したい、などは「生成塗りつぶし」が大活躍。周りのテクスチャに合わせて塗りつぶしてくれます。消したところへ製品などの写真を合成します。(以下の画像はFREEPIKより)
WEB画像の背景などの生成
WEBで使うサイズならFirefly(2024年5月現在は2000pxまで)でもPhotoshopでもどちらも生成可能。プロンプトは日本語で使えます。英語で入れたり作成する日によっても違う画像が生成されます。
イラレでのイラストのAI生成
Adobe Illustratorの生成AIも使ってみました。漫画風のイラストを仕事で使うことになり、生成してみましたが生成されるイラストはあまり日本で好まれるような雰囲気ではないですね。ベクターなので、色を変えたり加工ができるのである程度生成してから修正ができます。生成AI独特の?配色ですね、、、
スーパー解像度:画像の解像度を大きくしたい
スーパー解像度を使うと、画質を保ったまま解像度を2倍〜4倍に上げることができます。PhotoshopではCamera Rawファイルの画像をそのまま開けますが、普通のjpg画像はAdobe Bridgeで開くと、スーパー解像度で保存ができます。
スパー解像度で保存するとファイル名に「強化」と付き、「.dbg」という拡張子のファイルになります。Photoshopで開けますが、通常の画像のように加工する時はモードを8bitにしてPSDやjpgなど用途に応じた形式で保存します。
AIを使うためのスペック
私はM1 Mac mini(16GB)とM1 MacBook Air(16GB)を使っていますが、仕事でAIも含めて十分使えています。Adobe公式でのスペックはMacの場合、推奨がApple Silicon16GB以上のRAMとなっているのでIntel Macの方はそろそろ買い替えも考える必要があります。GPUのスペックに関しては、CPU内蔵でなく単体GPUのものから選ぶ方が良いと思います。
Adobe FireflyとPhoshopの生成AIの違い
Adobeの写真の生成AIにはPhotoshopのアプリケーション内で使うものと、WEB上で生成するAdobe Fireflyがあります。Fireflyの方は仕上がりサイズが2000px(2024年5月現在)ですので、WEB画像に使用する分には十分な解像度といえます。印刷物に使用する、また、他に加工が必要な作業がある場合はPhotshopで作成する方がいいかと思います。
- 印刷物で使う画像—Photoshop
- WEB画像などの軽い画像—Firefly
パワポやWordの中に貼り付けた画像を抽出
支給画像の中にはパワポやエクセル、Wordの中に貼り付けてある画像を使用してと言われる場合があります。その場合、ファインダーでファイル拡張子をzipに書き換えるだけで、中の画像を取り出すことができます。Microsoft系のソフトを持っていなくても、ファイルを開かずに出来るので便利。(できない場合もあるのでやってみる!)